Meihua's English Diary

アクセスカウンタ

zoom RSS ホリデー イ・ソンジェ&チェ・ミンス

<<   作成日時 : 2006/11/27 07:03   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像


1988年 10月。
ソウルオリンピックが開かれた年。
前大統領を狙った凶悪テロ事件がソウルで起こった。
そう報じられた。
犯人グループはソウルで、人質をとり立てこもった。
首謀者は「保安観察法〜拘留期間が普通の法律よりも長く定められた韓国の公法〜」で懲役7年、観察10年の有罪判決を受けたカンヒョク(イ・ソンジェ)

「ソウルオリンピックのため、韓国は美しくあらねばならない」
無許可のバラック小屋集落を、政府が力ずくで取り壊そうとした。
貧しく、そこにしか居場所のない人々。
国家権力は容赦なく、弱きものを叩きのめした。
女も子供も・・・
そして最後まで反抗しようとしたカンヒョクの弟分は、虫けらのように銃で撃たれた。

カンヒョクは窃盗の罪で、刑務所に入れられた。
軽犯罪だった。けれども「保安観察法」のために、懲役17年。
お金がなく貧しいものは、軽い罪でも長期服役に処せられた時代だった。
そしてある日、弟を撃ったあの男が副所長として刑務所に赴任してきた。

どうしても自分の手で、アンソクを殺したい。

画像


カンヒョクは何度もアンソクを殺そうとするが、その度に失敗し、反対にむごたらしい虐待を受ける。
まるでカンヒョクを狩の獲物のように、執拗に追い回すアンソク。
どちらが一体正義なのか?
民主主義はどこにあるのか?

刑務所の仲間達も、アンソクのやり方に不満は最高点に達していた。
仲間たちは、脱走計画を練り上げる。
決行は刑務所移転によりバスで護送される時。
綿密な計画により、カンヒョク達は脱走に成功する。

護送任務についていたアンソクから拳銃を奪い、カンヒョクはアンソクを撃った。
しかし、最後のトドメを射さないまま、彼らはその場を後にした。

母親に会いにいくもの。
恋人に会いに行くもの。
そして、香港へ逃げようとするもの。
カンヒョクは・・・

世界は彼らに非情だった。
アンソクは生きていた。
マスコミを利用して彼らをテロの容疑で指名手配した。
彼らは、人質を取り立てこもるしかなかった。
けれども、カンヒョクは人質に指一本触れなかった。
「大変申し訳ない。すぐにでていくし、変な事は絶対にしないから安心して欲しい。」
彼の礼儀正しさに、人質に取られた筈の少女は彼のタメに何かしてあげたいと思うようになる。


仲間がアンソクに殺され、一人ずつ死んでいった。
「生きるも一緒、死ぬも一緒。」
そう言った仲間もカンヒョクの目の前で死んだ。

カンヒョクはマスコミを通じて訴えたいことがあった。
彼の望みはそれだけだった。
「最後にもう一度だけ、自分を助けてくれないか?」
人質の娘にカンヒョクはそう言って、警察とマスコミに囲まれた家の窓を開けた。
最後に聴きたかった曲 ビーチボーイズの「Holiday」が流れる。

画像


「俺はあんた達と同じように生きたいだけなんだ。

けど、あんた達がそうさせなかった。

金がすべてなんだ。

金がある奴は無罪で、金がなきゃ有罪。

警察も検事も、国家権力は金で買える。」




カンヒョクは叫んだ。
伝えたいことはそれだけだ。
やりたいことはそれだけだった。
それが一番彼にとって大事なことだった。



韓国には「保安観察法」という法律が2005年まであったそうです。
この映画の撮影中に、法律は失効しました。
この法律で罰せられると、普通の刑法よりも長い期間刑務所に入れられるようになっていて、
映画を見る限りでは、ラーメン2ケース盗んだおじいちゃんが懲役20年とか、2万円で懲役14年とか・・・社会的弱者だけがこの法律によって罰せられたみたいな感じでした。

お金がないだけで、人間扱いされない世の中。

そんな世の中の不条理をカンヒョクは捨て身で、世間に訴えようとしました。
しかし、彼の声は国家に潰され、あえない最後を迎えました。
けれども、人質になった人々が、彼の本当の姿に心を打たれて、彼に同情し、それで、この映画が生まれたようです。

映画の前半、ほとんどが刑務所のシーンで、アンソクの卑劣さに目を覆いたくなるような場面が続きます。まるで楽しんでやっているかのようなアンソクの厭らしい表情に、嫌悪感を覚えます。

アンソク役のチェ・ミンス。狂気もサマになってて、キャラクターとして憎むに申し分ありません。悪役としてあっぱれです。けど、韓国の記事にもありましたが、彼だけ一人浮いてます。そういう設定ではありますが、映画の中に溶け込んでないので、映画全体の中でかなり煩い印象を受けます。


イ・ソンジェの演技が光ってます。

彼のよさが十二分に発揮された作品だと思います。

演技力について今更何もいうことない俳優さんですが、この映画を見て、ますますファンになりました。

一つ、一つのシーンの表情、まるでドキュメントフィルムのようです。

繊細な顔から、狂気の表情まで、どれをとっても素晴らしいのひとことに尽きます。

全身全霊をかけた「カンヒョク最後の演説」

すべての人の心を震わすであろう彼の鬼気迫る演技に、涙した人は少なくないでしょう。

画像


貧困をなくすことは、犯罪をなくすこと。
そして誰もが住みよい社会にすること。
そうスローガンを掲げる一方で、人を人とも思わぬ権力者の実態。
矛盾しているこの世の中。


なんとも言えない焦燥感に襲われますが、こういった映画が作られただけでもまだよしとしなければならないのでしょうか。

社会ドラマとして、とてもよく出来た作品だと思います。
是非、日本でも公開して欲しいものです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ホリデー イ・ソンジェ&チェ・ミンス Meihua's English Diary/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる